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2014年 10月 31日

【福島ビエンナーレ2014  閉幕 】2014・10・30

【福島ビエンナーレ2014  閉幕 】2014・10・30

福島ビエンナーレ、11月26日閉幕。
本日、絵画作品の返却。〈見晴らしデッキ〉解体撤去終了のFAXが入り、終了を実感する。

今展僕は、米どころ会津湯川米で知られる湯川村に〈見晴らし小屋〉系の作品を設営した。《絵画のための見晴らしデッキ》はデッキの上で二つの《絵画のための見下ろし箱窓》は、吉田重信さんが制作した田んぼアートの稲と小学生たちが植栽した花を切り取り、そして《枠窓・磐梯山》《枠窓・ヤコブの梯子》が、磐梯山と空を切り取ることになった。
夜を通して制作、完成した翌日には、「豊穣の芸術祭」が催され、村の小中学生たちによる稲刈りが行われ、横長の窓で切り取られた「稲」は黄金色から褐色へと変貌し、鮮やかな「花」と強い対照を示したのだった。

横長、水平性は永遠、永続性と結びつくと考える僕は、今回横長の窓を切った。だが、それが正しかったのかを、今の僕は知らない。
その窓も今は存在しない。小屋の喪失、窓の不在は、窓・像の視覚構造上の膜状の「仮象性」に加え、時間が伴う「仮象性」を僕に明示することになった。制作者としては作品、実体の喪失は痛みをとなうのだが、一方体験された複数の「像]は今も浮上し続けているようにも感じられるのでもある。
若い人が小屋体験を「切り取られた風景と、風の音と光と少しひんやりしてきた空気とが一緒になって不思議な気持ちになりました。」と感想を寄せてくれた。
〈見晴らし小屋〉系作品は、視覚に開かれた装置ではあるが、絵画がそうであるように研ぎ澄まされた視覚体験の後に他の感覚を呼び覚まし活性化する装置であるのだ。そうあってほしい。

湯川村道の駅レストランでは《Himmmel Bild》の展示と、ガラス面に《膜窓》を設営。
喜多方市美術館では前回ビエンナーレで垂直性の切り取りを試みた《絵画のための垂直箱窓-FUKUSHIMA》の縦長の窓をモデルに描いた絵画《Misogihagi 》4点の内2点を出品。

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# by toshiya-motai | 2014-10-31 04:21 | 展覧会
2014年 10月 26日

【中西夏之展 ヴェルフリン シンポ】2014 .10.25

【中西夏之展 ヴェルフリンシンポ】2014 .10.25
メルロ・ポンティの用語、交叉、相互交差を意味するChiasme=キアスムを名づけた「中西夏之 キアスム」展。
アトリエを再現したかのようなそのインスタレーションは、何度も訪れた大月のアトリエを想い起こさせた。とりわけ1994年に初めて訪ねたアトリエを強く僕に蘇らせたのだった。
そこには、件の長い柄の数本の筆と木炭が垂直に立ち、イーゼルに咥えられ中刷りにされた複数の大作絵画が重なり合いながら正面に向く。そして床には夥しい数の本作のためのドローイングが整然とまるで制作過程の記録のように置かれていた。その時々のすがたを定着したかのような紙片は床面から舞い上がり、その時々の直前のすべての時間は一枚の大作絵画の層として重ねられ僕の正面に立ち現れたかのように感じられたのだった。そこは魔術的にも生気みなぎる有機の磁場であり壮大な実験場にも思えたのだった。
あれから20年。あの時にはまだ現れていなかった未発生の作品が、壮大な試みが今会場で層を重ね正面性のもと僕に押し寄せてきているように感じられた。
重ねられた矩形の層に僕のフレームで層を重ねてみる。
時間が許されず遅延している伊豆アトリエを思いながらギャラリーを後にする。

どうしてもはっきりさせたいことがあり、美術史学会、国際シンポジウム「ヴェルフリン受容」慶応大学、三田へ。院生二人と合流。
カナダ、スイスの教授を含む4人の研究者の発表は、日本における受容、そしてラテンアメリカにおいては近代受容とともに通時性に潜むダイナミズム故の政治的側面への指摘が、または仏像の様式分析実践、さらにヴェルフリン受容史においては僕がもっとも関心があったグリンバーグのフォーマリズムについての言及もあり、発表はそれぞれに刺激的であった。モデレーター前田富士男先生によるパネルディスカッションではポストコロニアル、ポスト近代からの照射も加わりニューフォーマリズムなる語も耳にする。もちろん難解でもあったし、整理するにはもう少し時間がかかるだろうが、推定のもと考えを進めていたことへの確信が深まった。
もう昨日になったが、今日はとてもとても大きな一日だった。

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# by toshiya-motai | 2014-10-26 16:20 | その他
2014年 10月 23日

【母袋俊也 市立小諸美術館展 動画アップ】

母袋俊也個展の展示風景の動画アップしました。
https://www.youtube.com/watch?v=lxP_JoEHpn8



展覧会概要

母袋俊也 
絵画《TA・KO MO RO》―《仮構・絵画のための見晴らし小屋KOMORO》
―仮想の見晴らし小屋から浅間を切り取る―
2014年6月20日(金)~7月21日(月)
市立小諸高原美術館

概要、経緯:
先ず浅間山の稜線を捉える〈見晴らし小屋〉が構想された。六角形の塔を特徴とする美術館の東側に開かれたビュールームからは雄大な浅間山がゆっくりと裾野を下ろし市街地へそして再び上方へと続く稜線の風景をのぞむことができる。
その水平感に裏付けられ安定感のある盆地の地形と雄大な山の姿を切り取る〈見晴らし小屋〉は、構想段階で恒常的設営が困難となり仮置きの三面の衝立木枠状へと変更、《仮構・絵画のための見晴らし小屋KOMORO》と名づけられた。定点に仮設置、一年間その折々の季節、天候、様々に変化を示す光景の取材を経て、絵画《TA・KO MO RO》《TA・ASAM》の制作がすすめられていった。
「人が風景を見るのではなく、風景に人々が見守られている。そのために山は人々の前に現前する」との僕の風景観。その「見そして見守られる視線の双方向性を持つ風景」観は、〈視点:風景=主体:客体〉。その中間に像は現出する。それは絵画の使者性、課題、役割にも重ねられる。展示では「膜状性に現出する使者としての絵画」枠窓等による「マルチディスプレイ」「膜状性」の覚醒を促すが試みられた。

《仮構・絵画のための見晴らし小屋KOMORO》 
先ずはその光景を望む3面に窓を持つ6角形の〈絵画のための見晴らし小屋〉を構想、3面の衝立木枠状の〈仮想の見晴らし小屋〉=《仮構・絵画のための見晴らし小屋KOMORO》が作られ、定点に仮設置し一年間その折々の季節、天候、様々に変化を示す光景の取材が進められ、絵画の構想が練られていった。
絵画《TA・KO MO RO》《TA・ASAM》
定点取材を経て3面の窓で切り取られる風景は、全長13mを超える長大な《TA・KO MO RO》175x1300cm(6枚組)、浅間を描いた《TA・ASAM》200x400 cm(4枚組)が制作される。

展示:
第一展示室
《仮構・絵画のための見晴らし小屋KOMORO》をマケットなど資料展示とあわせて設営。
幅13mを超える長大な《TA・KO MO RO》《TA・ASAM》を含む新作絵画を壁画ドローイング、枠窓等による「マルチディスプレイ」「膜状性」の覚醒を促すインスタレーション。

出品リスト:
《M503 TA・KO MO RO》アクリル・油彩/綿布 175x1300 cm(6枚組) 2014
《M504 TA・KO MO RO 2》 アクリル・油彩/綿布 53x475 cm(6枚組) 2014
《M505 TA・ASAM》 アクリル・油彩/綿布 200x400 cm(4枚組) 2014
《仮構・絵画のための見晴らし小屋 KOMORO》240 x400 x175cm 木材・テープ 2013
《壁画ドローイングKOMORO》230x1400cm木炭/綿布 2014  
《枠窓》木枠 2014
《プランドローイングTA・KO MO RO》鉛筆・水彩・インク/紙
イメージサイズ9x65cm 紙サイズ50x70cm 2014
《プランドローイングTA・ASAM》鉛筆・水彩・トレペ/紙              
イメージサイズ12x24cm 紙サイズ35x50cm 2014
《プランドローンイング仮構・絵画のための見晴らし小屋KOMORO》
鉛筆・色鉛筆・ペン/紙 2013~2014 
《マケット・絵画のための見晴らし小屋・KOMORO》
《DVD仮構・絵画のための見晴らし小屋・KOMORO

第二展示室
1999年以降各地に設営された、風景をさまざまのフォーマートの窓で切り取る野外作品〈絵画のための見晴らし小屋〉の資料展示とその小屋の窓の光景をモデルに描かれた〈TA〉系絵画《TA・KOHJINYAMA 》《TA ・TSUMAALI》などの展示が試みられます

出品リスト:
《M286 magino1》アクリル・油彩/綿布125x603cm(4枚組) 2000
《M287 magino2》アクリル・油彩/綿布260x70cm 260x30cm(2枚組) 2000
《M288 magino3》アクリル・油彩/綿布 160x160cm 2000
《M338 TA・TSUMAALI》アクリル・油彩/綿布 150x800㎝(8枚組)2004
《M362 TA・KOHJINYAMAアクリル・油彩/綿布》160x800㎝(10枚組)2006
《M363 Kohjinyama 1》45.5x38㎝アクリル・油彩/綿布2006
《M364 Kohjinyama 2》45.5x38㎝アクリル・油彩/綿布 2006
《M365 magino4’ 》15x15cmアクリル・油彩/綿布 2007
《M372 Yoshikawa-Kaede 1》45.5x38㎝アクリル・油彩/綿布 2007
《M373 Yoshikawa-Kaede 2 》45.5x38㎝アクリル・油彩/綿布 2007
《M436 TA・TARO 2》 200x500㎝(4枚組)アクリル・油彩/綿布 2011

関連イベント: 
対談「見晴らし小屋・風景・絵画」 母袋俊也x金井直(信州大学准教授:美術史・美術批評)
7月6日(日)14:00~16:00


 
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# by toshiya-motai | 2014-10-23 16:16 | 展覧会
2014年 07月 03日

【展覧会】母袋俊也  絵画・仮構絵画のための見晴らし小屋KOMORO

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母袋俊也 
絵画《TA・KO MO RO》―《仮構・絵画のための見晴らし小屋KOMORO》
―仮想の見晴らし小屋から浅間を切り取る―
http://www.city.komoro.lg.jp/news-institution/2014052000015/
2014年6月20日(金)~7月21日(月)
開館時間 9:00~17:00 休館日 月(祝日の場合は開館)
市立小諸高原美術館
関連イベント:対談「見晴らし小屋・風景・絵画」 母袋俊也x金井直(信州大学准教授:美術史・美術批評)
7月6日(日)14:00~16:00


母袋俊也は、「風景を人が見るのではなく、人々が風景に見守られている。そのために山は人々の前に現前する。」と考え、その風景観は更に絵画の課題、役割にも重ねられ制作はすすめられている。
99年以降、風景をさまざまのフォーマートの窓で切り取る野外作品〈絵画のための見晴らし小屋〉を各地で制作設営、その窓をモデルに〈TA〉系絵画作品を制作してきている。本展は、小諸=KOMOROの風景と〈TA〉系絵画の発表である。

六角形の塔を特徴とする美術館の東側に開かれたビュールームからは、雄大な浅間山がゆっくりと裾野を下ろし市街地へそして再び上方へと続く稜線の風景をのぞむことができる。
母袋は水平感に裏付けられ安定感のある盆地のその地形と雄大な山に、見守られる風景の典型を強く意識、触発された。

《仮構・絵画のための見晴らし小屋KOMORO》 
先ずはその光景を望む3面に窓を持つ6角形の〈絵画のための見晴らし小屋〉を構想、3面の衝立木枠状の〈仮想の見晴らし小屋〉=《仮構・絵画のための見晴らし小屋KOMORO》を考案した。〈仮想の見晴らし小屋〉を定点に仮設置し、その折々の季節、天候、様々に変化を示す光景の取材が進められ、絵画の構想が練られていった。
絵画《TA・KO MO RO》
3面の窓で切り取られる風景は、定点取材を経て全長13 m超175x1300cm(6枚組)の長大な作品。

美術館の大空間、第一展示室では幅13mを超える長大な《TA・KO MO RO》、浅間を描いた《TA・ASAM》を含む新作絵画と《仮構・絵画のための見晴らし小屋 KO MO RO》、壁画ドローイング等によるインスタレーション。
第二展示室では各地に設営された〈絵画のための見晴らし小屋〉その窓からの光景をもとに描かれた絵画作品「TA・KOHJINYAMA 」「TA ・TSUMAALI」「magino 1」など〈TA〉系を中心に展示が試みられます。参考出品として上田、太郎山をモデルに描いた《TA・TARO2》200x500cmも展示しています。
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# by toshiya-motai | 2014-07-03 14:09 | 展覧会
2014年 07月 03日

【展覧会】 「母袋俊也 Himmel Bild]展 終了

【展覧会】
「母袋俊也 Himmel Bild]展
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ギャラリーTAGA2で開催いたしました個展 [Himmel Bild] 昨日、無事終了いたしました。
足をお運びいただいた皆さん、お心をかけてくださった皆さん、有難うございました。

壁上方への展示試みも3層構造の展示会場は重層した雲の重なりを想像させてくれました。最上層に当たる接客スペースで過ごす時間は時に、はるか上空の雲に身を託している感覚をも覚え、ほんの少しHimmelへの接近が果たせているようにも思えたのでした。
有難うございました。

http://a-tokyo-paris.com/atp-blog/?page_id=275
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# by toshiya-motai | 2014-07-03 13:42 | 展覧会